なりたい自分を引き出す『しゃべらないカウンセリング』でお客さまの本音を聴き出して売り上げアップ!
単行本『しゃべらないカウンセリング』と、ニーズ診断アプリ『Impression』を使って成果を上げている美容師さん、サロンを紹介するシリーズです。
今回は、東京都八王子市のカルム 石戸裕美さんにお話を聞きました。
インプレッション カウンセリング前
注文していただくメニューの数が増えました。これまではカットだけで来店されていたお客さまが、もう1つメニューを加えるようになりました。1度に2つくらいメニューを増やすお客さまもいて、いろいろなメニューにチャレンジしてくれています。その日のうちにできなかったメニューは、次回予約の際に加えてもらったり、疲れているからヘッドスパもやりたかったというお客さまは、別の日にヘッドスパだけで来店してもらうこともあります。来店周期の短縮にもつながっています。
「“似合う”よりも“なりたい自分”が見つけられますよ」と言うと、「えっ」って反応されます。「本当の自分がわかるかもしれません」と言ってお願いすれば、みなさん楽しそうに取り組んでくれます。美容室で通常行うカウンセリングの項目にない“あなたのやってみたい職業は?”“あなたの行ってみたい観光旅行は?”など、美容とは関連性のないことがあるので、「なんだろう?」と言いながら、興味を持って取り組んでもらっています。お客さまの反応はとてもいいです。
長くご来店いただいているお客さまには「おまかせします」という方も多いのですが、インプレッションカウンセリングをしてみると、実はこんなふうに見られたかったのだな、という新たな気づきがあります。美容師の側からこうしらた似合うだろうと思って提案したヘアスタイルに対して、実は、お客さまは「こうしたい」と言いにくかったのだなということもわかりました。お客さまのなかには、活発で活動的な印象を感じていた方でも、意外に女性らしい雰囲気が好みだったりします。自分たちの固定観念でお客さまを見ていたところがあり、長く来店されているお客さまほど私たちの方が新鮮になれました。
「あっ、やっぱり」「そう言われればそうだな」というお客さまが多いですね。でも、自分でも意識していなかった要素が出てくると、「意外だった」「私にはそういうところもあるのね」と言われるお客さまもいます。本人は気がついていないかもしれませんが、深層心理の部分は結構、普段のファッションなどに表れているように思います。
今、やっていることといったら、たとえば、「エレガント」のようにテーマを決めて、勉強会のときにみんなでそのテーマに合ったヘアスタイルをつくる練習をしています。
しかし、まだこれといったものが確立できていません。もっと多く、それぞれが考えるイメージを持ち寄って、お店としてのモノサシをつくる必要があると思っています。ヘアスタイルの写真を集めたり、それぞれがつくったヘアスアイルを確認し合ったり。ワードを形にするヘアスタイルの方向性を統一しないといけないです。
自分としては、ヘアスタイルを構成する線をイメージごとに直線と曲線で分けてみたり、ヘアカラーの明度や色相を分類してみたりしています。でも、これらは自分が考えているものなので、やはり、これからデビューする人たちも含めてスタッフ全員と共有しないといけないと思います。これからの課題です。
それはありますね。お客さまの傾向などが自分の中に資料として蓄積されてきます。お客さまとの会話でも「もしかすると、こういったものがお好きですか」と切り出すこともあります。「これがお好きなんでしょうか」と尋ねると「そうなんです」と言ってくれますね。今では、「どうですか? どうしたいですか?」と聞くことはありません。
はい、役に立っています。男性スタッフの場合、やはり男性的な思考をしている人が圧倒的に多く、女性が思う「かわいい」がわかりにくいという傾向があります。また、お客さまと自然な会話を続けるのが苦手な人もいます。インプレッションカウンセリングを行うことで、女性の心理が引き出せ、結果を参考にしてお客さまと会話できるので、話しもはずみ、ヘアスタイルの提案の幅も広がっていると思います。男性の美容師さんにはおすすめです。
お店で使うトリートメントなどの商材にしても、お客さまが求めるヘアスタイルに合わせて選んでいますし、店販商品をおすすめするときも、お客さまのタイプがわかっているので、その人に合わせた提案の仕方が工夫できます。
お客さまの仕事や生活の変化など、ライフスタイルの変化がカウンセリングに表れるので、最初のカウンセリングのときと結果が変わってきます。それを会話の中で触れてみたり、ヘアスタイルに取り入れたりします。最近ママになったかわいらしい方が、少ししっかりした印象に見せたいということがありました。そのときにはヘアスタイルも少し変えてみました。お客さまのこれからの予定がわかると「そのときには、このようにしてみますか」と、先回りして提案することができます。こういったことが、お客さまとの会話の中から引き出せますし、長く来店されているお客さまほど、気分をリフレッシュして、楽しくなっていただくきっかけにもなっています。
「なりたい自分がわかるみたいですよ」と言っているくらいで、特別な使い方はしていません。しかし、自分の得意分野でない場合にはどうやってヘアスタイルをつくろうか、苦手な分野のお客さまを接客するためには自分の中の引き出しを増やさなければいけない、といった気づきを与えてもらい、苦手なところを勉強するきっかけになっています。自分の勉強にもなるし、お客さまのことを前もってわかっていれば接客にも生かせます。お客さまには、このカウンセリングを行うことでどういう自分になれるのだろう、と“楽しい夢”をみたり、“思いが形になったときを想像”していただきたいと思っています。
ニーズ診断アプリ「Impression」でカウンセリング|ヘア、メイク、ファッションでなりたい自分を実現
インプレッションカウンセリング結果
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